名刺が誕生の起源は、中国でと言われています。7世紀~10世紀(唐の時代)の間にも書物として名刺の存在が確認されています。
その時代の名刺は、現代と違い竹や木に自分の名前を書き玄関や戸口などに置いていき訪問を相手に知らせるものでした。
その木や竹などを当時は、「刺」と呼んでおり。そこに名前を書くことから名刺と呼ばれる様になったのです。
当時から、官僚やお偉い様方にお会いする時、そして正式な席などに欠席する場合にも挨拶代わりに使用されていたそうです。
この様に、名刺は誕生したのです。
名刺の誕生から数百年が経ち、ヨーロッパで最初に名刺が使われたのが16世紀のドイツと言われています。
ドイツでも、中国の時と同じく訪問先が不在のだったときに訪問を知らせる為に利用されていた様です。
その後、18世紀からはヨーロッパの社交界には欠かせないものになります。
この当時から、名刺に対してのマナーや使い方などが生まれてきました。
ただ、訪問を伝える為の名刺から自分を紹介する為の名刺になったのは、この時代からです。
この頃の名刺から華やかな名刺に代わっていき、銅版画を入れたものが多かった様です。
そして、19世紀の中頃からは写真入りの名刺が誕生する様になりました。
これは、フランスの写真家ディスデリによって考えられ名刺だそうです。
写真を名刺に入れる事を考慮して57mm×82mmサイズになったそうです。
よって、現在の日本の名刺の大きさもヨーロッパの名刺の大きさも大体同じ大きさで作られている様です。
18世紀には、名刺は海を渡りアメリカにも広がっていきました。
アメリカ人は、名刺を持たない方が多いですが。アメリカにも名刺の歴史はあるのです。
まずアメリカの名刺には3種類があり。「Calling Card」、「Business Card」、「Visiting Card」といくつかあります。
どの名刺にも特徴があり。まず、「Calling Card」です。
「Calling Card」の始まりは南北戦争後のお金持ちや富豪の方がステイタスで使い始めたのキッカケです。
第一次世界大戦以前のマナーでは、書き方や使い方、さらには独身の男性が女性に名刺を渡していいかとも言われていたそうです。
この様な形で使われていた名刺が社交の場で使われ始めるのは20世紀の半ばくらいからの事です。
現在の、アメリカで「Business Card」と呼ばれているものの多くは自分の名前や身分を明かすものではなく。
自分自身の宣伝んみ使われている事が多いのです。
社名の下には業務内容や、博士号を持っている方は、名前の後にもPh.Dと付けているのです。
現在では、マナー本などにも「Business Card」と「Social Card」の違いなども記されているのです。
マナー本の内容を引用すると、例えば社交の送る名刺にはBusiness Card」は使わない。
そして、「Social Card」には住所を入れる事は間違いではありませんが基本的には名前だけを記入して。
名前にはMr、Mrs、Msなどを入れる事。イニシャルなどはいれずにフルネームで入れ会社の肩書などは入れない事。
その様に決まっているのです。
「Visiting Card」については、相手が不在の時や食事に招かれた時、お祝いやお悔やみの時などに使用するとされています。
アメリカの名刺と比べてみると日本では、名前を大きく表記して名前の先に肩書を入れるなどといった違いがあります。
日本では、名刺を「name card 」などと言う事がありますが。
これは、名刺を直訳しているだけで英語ではありません。
いよいよ日本にも19世紀の江戸時代から名刺が使われる様になりました。
当時は、和紙に墨で名前を書いただけと単純なものでした。
日本でも当初は、、訪問時に不在の時にだけ使っているものでした。
現代の様な印刷をされた名刺を使う様になったのは幕末開国の1860年代からです。
自分の名刺に紋所を入れ、使い方も役人の方達が外国人と接するのに使っていたと言われています。
明治時代以降にはもっと盛んに使われる様になり、現代に至るそうです。
いっぱいあるぞ名刺デザイン サンプル編